寒い日が続きますが、風邪など召されていませんでしょうか。
冬は体が冷えることで、免疫力が低下しやすく、様々な病気を発症しやすい季節です。
もちろん寒さに弱い猫も例外ではなく、冬になると人間以上に病気を発症する危険性が高まると言われています。
今回は、冬に猫が患いやすい病気ベスト3の「症状」や「原因」「予防法」「対処法」についてまとめてみました。
猫カゼ(猫カリシウイルス感染症・猫ウイルス性鼻気管炎・猫クラミジア感染症)
人の風邪と似た症状が現れるため、「猫カゼ」と呼ばれていますが、人に感染しない病気なので、その点については安心してください。
それに、「猫カゼ」というのは一般的な呼び名で、本当は「猫カリシウイルス感染症」「猫ウイルス性鼻気管炎」「猫クラミジア感染症」のいずれかの病気を発症している状態のため、病状に合わせた治療が非常に大切な病気なんです。
猫カゼの主な症状
猫カゼに感染すると、主に下記のような症状が見られますが、感染したウイルスや細菌による特有の症状もあります。
- くしゃみ
- 鼻水
- 発熱
- 口内炎・・猫カリシウイルス感染症
- 涙目・・猫ウイルス性鼻気管
- 目ヤニ・・猫ウイルス性鼻気管
- 咳・・猫クラミジア感染症
- 肺炎・・猫クラミジア感染症
猫カゼの主な原因
猫カゼは、「カリシウイルス」や「ヘルペスウイルス」「ネコクラミジア」といった、ウイルスや細菌に感染することによって発症します。
特に冬になると発症リスクが高まる病気なのですが、それは「空気が乾燥することによるウイルスや細菌の活性化」や「寒さにより猫の身体が冷えることで起こる免疫力の低下」が原因のようです。
猫カゼを防ぐための予防法
- 3種混合ワクチンなどの定期的な予防接種を受けさせる
- 愛猫を「野良猫」や「猫カゼを発症している猫」に接触させない
- 帰宅後の手洗い・着替えを徹底し、飼主さんの手や服などからの感染を防ぐ
- 乾燥によるウイルスの活性化を防ぐために適度な加湿を心掛ける
- 猫の免疫力低下を防ぐために愛猫が暖かく過ごせる環境を整える
猫カゼの疑いがある際の対処法
- できるだけ早く動物病院に行き、投薬などの治療を受ける
- 食欲不振による体力の低下を防ぐため、フードを温めるなど工夫を凝らす
- 合併症を防ぐために目ヤニなどの汚れを拭き取り、猫の身体を清潔に保つ
「猫カゼ」についての詳細へは、下記のリンクから移動できます。
尿石症
尿石症は、オシッコの通り道である尿路に結石が詰まってしまうことで排尿障害を起こしてしまう病気です。
「オス猫」や「シニア猫」「肥満気味の猫」など、尿石症を発症しやすい条件を満たしている猫には特に気を付けてあげましょう。
尿石症の主な症状
- オシッコの色が赤くなる
- オシッコの色が濃くなる
- オシッコの臭いが強くなる
- 頻繁にトイレに通うようになる
- トイレの近くでか細く鳴く
- 一回のオシッコの量が減る
尿石症の主な原因
猫が冬に尿石症を発症しやすい主な理由に、運動量の低下による飲水量の減少が挙げられます。
飲水量が減少することで、膀胱内にオシッコが溜まっている時間が長くなったり、オシッコの回数が減ってしまうため、体内に結石ができやすい条件が揃ってしまうんです。
尿石症を防ぐための予防法
- 水飲み場を増やすなど、飲水量を増やす工夫を凝らす
- 日頃のご飯を結石の予防効果が期待できる療法食に切り替える
尿石症の疑いがある際の対処法
結石が自然に排出されることは稀なので、できるだけ早い動物病院での診察を心掛け、投薬などの治療を受けさせてあげましょう。
動物病院への受診の際は、15?20cc程度の愛猫のオシッコを持参すると診断がスムーズに進むので、猫の身体への負担軽減に効果的です。
※特に病院嫌いの猫におススメ
「尿石症」についての詳細へは、下記のリンクから移動できます。
膀胱炎
猫の膀胱炎には大きく分けて、膀胱が原因不明の出血を起こす「突発性膀胱炎」、膀胱への細菌の侵入が原因となる「細菌性膀胱炎」の2種類があります。
初期症状が尿結石と似ているため、尿検査やエコー検査による診断を受けなければ、膀胱炎と断定することが難しい病気です。
膀胱炎と尿石症は症状が似ていても治療法が異なるので、病気の特定が重要となります。
膀胱炎の主な症状
- オシッコの色が赤くなる
- オシッコの色が濃くなる
- オシッコの臭いが強くなる
- 頻繁にトイレに通うようになる
- 一回のオシッコの量が減る
- 食欲不振
膀胱炎の主な原因
冬に猫の膀胱炎が増える理由に、「寒さによるストレス」や「飲水量の低下による排尿回数の減少」などが挙げられます。
特に、「トイレの周りが寒い」「トイレが汚れている」といった、身の周りの環境が大きく影響しているようです。
膀胱炎を防ぐための予防法
- 猫がストレスを溜めない環境づくりを心掛ける
- 猫が暖かく過ごせる場所を用意する
- トイレ環境を整える
- 水飲み場を増やすなど、飲水量を増やす工夫を凝らす
膀胱炎の疑いがある際の対処法
軽度の膀胱炎は免疫力によって治ることもありますが、重度になると自然治癒は望めないので、目に見える症状が現れた場合は、できるだけ早い動物病院での診察を心掛け、投薬などの治療を受けさせてあげましょう。
動物病院への受診の際は、15?20cc程度の愛猫のオシッコを持参すると診断がスムーズに進むので、猫の身体への負担軽減に効果的です。
※特に病院嫌いの猫におススメ
「膀胱炎」についての詳細へは、下記のリンクから移動できます。
冬に猫が患いやすい病気ベスト3ーまとめ
猫は自分の体調が悪いことを正確に伝える術を持っていません。
それどころか、自分の弱みを見せないようにする習性があるため、病気の症状を隠そうとする傾向があります。
しかし、時間の経過とともに病状が改善することは稀で、多くの場合は症状が悪化・深刻化し、命に関わる危険性が高まってしまうかもしれません。
特に今回紹介した3種類の病気は、猫が冬に発症することが多いので、日頃の愛猫の様子に注意してあげてください。
猫の変化に一早く気付けるのは、飼い主さんしかいません。
というのも、少し前に愛猫のハナに膀胱炎を患わせてしまい、可哀想な思いをさせたところなんです。
幸い早期発見できたようで、2度の通院で完治し、ホッとしました。
愛猫が病気で苦しむ姿を見たくありませんよね。
少しでも早く元気になってもらうためにも、お互い「早期発見」「早期治療」を心掛けてあげましょう。