先日、我家のハナがリビングの座布団に粗相をしてしまいました(泣
最初は、「ハナも歳でボケたかな?(ちなみに14歳)」と思ったのですが、他の場所でも少量の粗相を見つけ、「コレは様子が変だぞ!」と猫トイレを見てみると・・
なんと、チョビがハナのトイレに柔らかめのウンチをしているのを発見!
どうやらハナは、自分のトイレが汚れているためオシッコを我慢して、ついには粗相をしてしまったようでした。
急いでハナのトイレを掃除すると、ハナはそそくさと自分のトイレに行ったのですが、その後10分感覚くらいのペースでトイレを行ったり来たり・・
「コレはおかしい!」と、ハナのオシッコを見てみたら「分かるか分からないかくらいの薄いピンク色」でした。
尿石症の疑いを感じ、「小動物の排尿障害は急変の危険性がある」と聞いたこともあったので、慌てて動物病院に連行したのですが・・
今回は、我家のハナの体験談を紹介しつつ、猫の膀胱炎の「症状」や「原因」「治療法」「予防法」についてまとめてみました。
猫の膀胱炎の基礎知識
膀胱炎は、オシッコを溜めておく器官である膀胱に炎症が起きている状態です。
メス猫はオス猫に比べて尿道が短いので、直接膀胱に細菌が感染しやすく、オス猫はメス猫に比べて尿道が細いため、尿結石などにより尿管を傷つけることで細菌を繁殖させやすいと言われています。
その他にも、「ストレスなどの外的要因」や「高齢化」「栄養失調」などによる免疫力の低下によって、膀胱の炎症が自己治癒力で抑えきれずに発症してしまうことがあります。
症状
猫の膀胱炎の発症は、「オシッコの状態」や「猫の様子」で気付くことが多いのですが、軽度の場合は見分けることが非常に困難です。
猫が膀胱炎を発症することで現れる主な症状には、次のようなものがあります。
- 血尿をする(薄いピンク色のことも)
- いつもよりオシッコの色が濃くなる
- いつもよりオシッコの臭いが強くなる
- 食欲不振
原因
猫の膀胱炎の原因には様々な理由が考えられるのですが、細菌性膀胱炎は「尿道からの細菌の侵入」や「尿結石などによる尿道や尿管の裂傷」が主な原因となり、
突発性膀胱炎については、猫の「生活習慣」や「外的環境」に原因があると言われています。
- 膀胱への細菌感染(細菌性膀胱炎)
- 尿結石が原因の合併症(細菌性膀胱炎)
- 肥満(突発性膀胱炎)
- 飲水不足(突発性膀胱炎)
- ストレス(突発性膀胱炎)
- 寒さ(突発性膀胱炎)
治療法
まずは、尿に含まれる細菌の量を調べるための「尿検査」を行い、「細菌性膀胱炎」か「突発性膀胱炎」かを見分ける必要があります。
膀胱炎と疑われる症状が見られた場合、事前に猫のオシッコ(15?20cc)を採取し、動物病院に持参すると診察がスムーズに進むので、参考にしてください。
(病院の設備によっては、1時間程で尿検査の結果が出ます)
その後、膀胱炎の原因に合わせた治療法を選択するのですが、「原因の特定前」や「重症でない場合」は抗炎症剤を投薬後、しばらく様子を見ることもあります。
膀胱炎を発症すると、残尿感から頻繁にトイレに行くことも多いのですが、猫の体内からオシッコが排出されていれば、短期間で重症化することは少ないようです。
- 病原菌に効果のある抗生物質や抗真菌薬の注射・投薬
- 尿結石の除去(外科手術・膀胱洗浄等)
- ストレスなどの外部要因を取り除く
- 療法食による食事の改善
予防法
細菌性膀胱炎の予防には、細菌への感染経路を絶つことが重要となるため、愛猫の身の回りの清潔を心掛けることが肝心です。
その他にも、猫は綺麗好きな動物なので、自分のトイレが汚れているとオシッコを我慢してしまうことが多く、細菌が繁殖しやすい状況をつくってしまう恐れがあるため、
猫の体内で細菌が増殖しないように、膀胱に長時間オシッコを溜めない環境づくりも予防法の大切な項目と言えます。
下記が猫の膀胱炎の主な予防法です。
- 猫の身の周り(特にトイレ)を清潔に保つ
- 飲水量を増やす
- ストレスなどの外部要因を取り除く
- 療法食への切り替え(尿結石予防)
猫の飲水量を増やす工夫については、過去の記事を参考にしてみてください。
膀胱炎が疑われる猫の行動
どんな病気にもあてはまるのですが、猫の膀胱炎も例外ではなく、早期発見早期治療が非常に大切です。
早期に発見してあげられるように、愛猫の日々の行動観察を心掛けましょう。
猫の行動で下記のような変化に気が付いたら、膀胱炎の疑いがあるかもしれませんよ。
- 頻繁にトイレに行く
- オシッコの時間が今までより長い
- トイレで痛そうにか細く鳴く
- トイレ以外の場所で粗相をしてしまう
- 陰部ばかりグルーミングする
- 飲水量が増える
- 近付くと唸り声をあげる
- 行動量が減る
- うずくまって動かない
- お腹や腰などを触られるのを嫌がる
我家のハナの膀胱炎の場合は・・ーまとめ
我家のハナですが、動物病院での検査の結果、尿結石ではなく、膀胱炎の疑いが強いことが分かりました。
最初は、猫トイレが汚れていたことによる「オシッコの我慢」が原因と思っていたのですが、
尿検査によりオシッコに大量の細菌が含まれていることが発覚し、「オシッコの我慢で症状が顕著になったが、以前から細菌感染していた可能性が高い」との診断でした。
治療初日に、「一度で2週間効果が持続する抗生物質の注射」を施してもらい、帰途に着いたのですが、
抗生物質の即効性が高かったのか、帰ってから直ぐは何度かトイレに行っていたものの、2時間も経つと残尿感が治まったのかスヤスヤ眠り始め、その後はトイレに頻繁に行くことはなくなりました。
通院から10日程経ちますが、その後のハナの行動に膀胱炎を疑わせるものはなく、順調に回復に向かっているようで安心しています。
余談ですが、尿結石の疑いも考えられるため、療法食への切り替えを行ったところ・・コレを喜んだのはチョビでした(汗
療法食の味がイイのか、粒の大きさがイイのか、自分のご飯を食べずにハナのご飯ばかり食べてしまいます・・
自分のご飯を食べるように仕向けると、口も付けずにボイコット・・
挙句の果てに、「あっちのご飯クレー!」と鳴き出す始末。
まぁ、数日ハナのご飯を見せなかったら忘れたようで、今は自分のご飯を食べてくれていますけどね。
チョビはハナと違って執着心が持続しないようで、楽な部分が多いんです。
(ホント、猫の性格って個体差大きいですよね?w)
話が横道にそれてしまいましたが、
正直、ハナの行動の変化に気付いたのは、粗相をした日が初めてだったので、「会話のできない猫の病気の早期発見はつくづく難しい」と痛感させられました。
ハナもそろそろお歳(14歳)なので、「今まで以上に日頃の行動を見守ってあげないとなぁ?」と感じさせられた今日この頃です。