冬は猫の泌尿器疾患が増える季節
猫は泌尿器疾患(尿石症、膀胱炎、腎不全など)を患う事が非常に多い動物です。
なぜかというと、猫の祖先は水の少ない砂漠で暮していたので、体内の水分を維持するために濃いオシッコをします。
濃いオシッコをすると、腎臓への負担が増えてしまうので腎臓の機能障害を起こしやすくなってしまいますし、尿のミネラル分が結晶化しやすいので尿結石が出来やすくなってしまうのです。
特に、冬場は水を飲む量が減るため、泌尿器疾患を発症する猫が増える季節です。
この冬場こそ、愛猫が泌尿器疾患にならない様に、水をたくさん飲むように工夫をしましょう。
愛猫が水を飲む機会を増やす方法
愛猫が自分から水を飲んでくれたら、あなたの手間も増えないので一番良いと思いませんか?
下記の様にすると、愛猫が水を飲む機会が増える傾向にあります。
- 水を沸騰させてカルキ臭を消す
猫は嗅覚が鋭いので、カルキ臭を嫌う猫に効果的です。 - 器を大きくする
猫のヒゲはアンテナの役割を持っているので、ヒゲが何かが当たることを嫌います。
猫のヒゲが器に当たらない様に、大きな器に水を入れてあげましょう。 - 陶器・ガラス・ステンレス等の硬質な器を使う
陶器などの硬質の器はキズが付きにくく、雑菌が繁殖しにくい傾向があります。
水が新鮮では無いので、飲む気になれないのかも知れません。 - 40℃前後のぬるま湯をあげる
猫は温度が低くなると冷たい水より40℃前後のぬるま湯を好む傾向があります。 - 複数の場所で水を飲めるようにする
猫は何かのついでに水を飲むことが多いので、複数の場所で水を飲めるようにしてあげましょう。 - 水の中に炭を入れておく
炭には水をきれいにする効果があるので、水の鮮度を長く保つことが出来ます。
※炭を長期間入れっぱなしにすると効果が落ちるので、定期的に交換して下さい。 - 暖かい場所に水を置く
猫は寒い場所は避けるので、暖かい場所に水を置くと飲む機会が増えます。
愛猫に無理なく水を飲ませる方法
上記の様な工夫をしても水を飲む量が増えないようなら、多少手間がかかりますが下記の方法が効果的です。
- ドライフードをぬるま湯でふやかす
ドライフード派の猫の場合は、ドライフードを人肌程度のぬるま湯でふやかして与えてみましょう。
猫がご飯を食べる事で水分を補給することが出来ます。
※最初は少量のぬるま湯を使用し、徐々にぬるま湯の量を増やすと慣れてくれやすいようです。 - ウエットフードにぬるま湯を入れる
ウエットフード派の猫の場合は、ウエットフード50gに人肌程度のぬるま湯20ml程度を混ぜて与えてみましょう。
※愛猫が食べにくいようなら、ぬるま湯の量を徐々に増やすと効果的です。 - たくさん遊ばせる
運動量が増えると、自然と水分補給をするようになります。
※運動を行うと体内の脂肪が燃焼され水が生成されるので、水分補給と同等の効果あります。 - スポイトで直接水を飲ませる
就寝前に大匙2杯程度のぬるま湯をスポイトを使い直接飲ませる。
※慣れるまで少したいへんですが、確実に水分を摂らせることが出来ます。
猫に与えてはいけない水は?
「猫にどんな水を与えたらいいの?」と言った疑問を持っていませんか?
日本は浄水技術が優れているので、水道水をそのまま与えても問題ありません。
もし、猫に直接水道水を与えることに抵抗があるなら、浄水器を使うか一度沸騰させると良いでしょう。
しかし、ミネラルウォーターを与える場合は特に注意が必要です。
硬水はカルシウムやマグネシウムの含有量が多いため尿石症の原因となりやすいので、ミネラルウォーターをを与える場合は必ず軟水を選んで下さい。
愛猫に水を飲ませる方法ーまとめ
以上が、愛猫に水を飲ませるコツとなります。
たくさんの方法があるので一度にしようとせず、やりやすい方法から試し、あなたの愛猫に合った方法を見つけると良いでしょう。
それと、愛猫の普段の飲水量を知っておくと飲水量の増減に一早く気付く事が出来ますので、冬になる前に調べておきましょう。
猫に水を与える前に計量カップで量っておき、一日たったら水を回収し計量カップで量る。
その差が猫の一日の飲水量となります。
※気温が高かったり、湿度が低いと水が蒸発し正確な飲水量が量れないので、室温25℃前後で湿度60%前後の状態を目安に調べると良いでしょう。
特に、生後7年を超えた猫や去勢した雄猫に泌尿器疾患が多い傾向があります。
病気は早期発見・早期治療が完治しやすく愛猫の負担も少なくなるので、日頃の愛猫の状態を良く観察するようにしましょうね(*^-^*)
我家のハナの泌尿器疾患を発見した時のお話です。
参考にしていただければ幸いです。