猫がマタタビを食べるとどうなるの?
「猫のマタタビ」と言うことわざは、「非常に好きな物」「それを与えれば効果が著しい」と言う意味で使われています。
では実際、猫にマタタビを与えるとどんな風になるのでしょうか。
もちろん猫によって個体差はあるのですが、トロんとした表情になって身体をくねくねさせながら床に転がるといった独特の行動をすることが多いようです。
実は、マタタビに含まれる「マタタビ酸」には、猫科の動物の中枢神経を麻痺させる効果があります。
あの独特の行動は、猫の中枢神経が麻痺してしまった結果なのです。
余談ですが、猫科の動物であるライオンやトラにもマタタビの効果はあるようです。
では、どんな猫にもマタタビの効果はあるのでしょうか?
答えはNoです、マタタビが全く効かない猫もいますし、雌猫よりも雄猫、去勢をした猫よりも去勢をしていない猫の方が効果が高いようです。
我家のハナもチョビも子猫の頃に去勢をした雄猫なのですが、マタタビを与えてもほとんど変化はありません。
ハナは少しだけマタタビに興味があるようなのですが、チョビは見向きもしませんし独特の行動もとりません。
マタタビの危険性は?
猫によってはマタタビを食べると、独特の行動をとりますし喜んでいるようにも見えるので、ついマタタビをあげたくなるかもしれません。
しかし、安易に大量のマタタビをあげることは危険です。
マタタビは麻薬とは違い、中毒性や常習性はありません。
しかし、マタタビの効用は猫の中枢神経を麻痺させてしまうので、大量に摂取すると呼吸困難になって命を落としてしまう可能性があるのです。
特に子猫やシニア猫、呼吸器や心臓に持病を持った猫には、効果があり過ぎる場合が多いので注意が必要です。
猫にマタタビを与える時の注意点
マタタビは、部位によって効用の強さが違います。
粉末<液体<実<枝<葉の順番で効用が強くなります。
あまり手に入れる事は無いかもしれませんが葉の効用は強力なので、もし手に入っても猫には与えないで下さい。
もし、どうしても愛猫にマタタビを与えてみたいのなら、猫用に販売されている粉末状の物を少量(耳かきに半分位)から試して、あまり効果が無くても大量(1.0g以上)には与えないで下さい。
マタタビの成分は猫の中枢神経に作用するので、効果が出過ぎたからといっても途中で止める事は出来ません。
愛猫にマタタビは必要なの?ーまとめ
では、猫にマタタビは必要なのでしょうか?
「マタタビをご飯に混ぜると食欲が増進する」と言われています。
確かに、マタタビに釣られてご飯と一緒に食べる猫もいるようですが、猫の食欲が落ちているのは何か理由があるのかもしれません。
もし、胃炎や胃腸炎のような消化器系の病気などが原因で食欲が落ちているなら、無理にご飯を食べさせることは逆効果ですし、ご飯をたくさん食べる事が出来れば何の心配も無い訳ではありません。
愛猫の健康を考えるのならば、やみくもにご飯を食べさせることが重要では無く、食欲が落ちている原因を知る事の方が大切です。
他にも「マタタビ入りのおもちゃや爪とぎは猫が気に入りやすい」ということもありますが、これも遊んでいると言うよりもマタタビの効用で陶酔しているだけの事が多いようです。
それなら、あなたが猫と遊んであげた方が、愛猫とのスキンシップもとれて良い関係を築く事が出来ます。
マタタビに中毒性や常習性が無いと言っても、猫の中枢神経に作用してしまうので、事故などの可能性も含めると危険な事は間違いありません。
メリットもほとんど無いので、私は「猫にマタタビ」は必要無いと思います。
もし、あなたの愛猫にマタタビを与えるのなら、絶対に目を離さないであげて下さい。