猫の性格はどうやって決まるの?
猫にはいろんな性格の仔がいますよね?
やんちゃな猫や大人しい猫、他にも攻撃的な猫や臆病な猫、人なつっこい猫と本当にいろんな性格の猫がいます。
そんな猫の性格について様々な研究がされているのはご存知ですか?
今回はその中でも、猫の性格が決まると有力視されている説をご紹介します。
猫の性格を決定づける「先天的な要因」
まず一つ目の「先天的な要因」は下記のような、猫が生まれた時から決まっているものです。
父猫の性格
生まれた子猫の性格は、母猫の性格では無く、父猫の性格を強く受け継ぐようです。
父猫の性格の中でも「友好的かどうか」といった部分が特に強く受け継がれます。
なので、子猫の父猫の性格が分かっている場合は、その子猫の将来の友好性がある程度分かりますね。
猫の毛色
猫の性格には、被毛の色や柄によっても傾向があるようです。
- 白・・クールで気が強く、ツンデレ
- 黒・・甘えん坊でいたずら好き、フレンドリー
- 白+黒・・協調性が高く穏やか、マイペース
- サバトラ・・神経質で気が強い、エネルギッシュ
- キジトラ・・警戒心が強く臆病、シャイ
- 茶トラ・・臆病だが優しくひょうきん、アクティブ
- 三毛猫・・わがままでプライドが高い、ツンデレ
- サビ猫・・協調性が高く温和、マイペース
純血種の場合は種類
純血種などの血筋による性格の傾向もあります。
- アメリカンショートヘア・・明るく遊び好き
- アビシニアン・・頭が良く、人なつっこい
- スコティッシュ・・温和でおっとり、大人しい
- ロシアンブルー・・温和で内気
- ジャパニーズボブテイル・・人なつっこく順応性が高い
- ペルシャ・・穏やかで大人しい、ほとんど鳴かない
他にも、MIX(雑種猫)は丈夫で健康といった特徴があります。
猫の性格を決定づける「後天的な要因」
もう一つの「後天的な要因」は下記のような、子猫が生まれてからの経験や周りの環境などによるものです。
母猫との親密度
子猫は母猫のしぐさや行動を真似することにより、他の物との関係性や社会性などを勉強します。
例としては、母猫と過ごした時間が長い子猫は、守られている安心感からか好奇心旺盛であまり怖がる事を知りません。
逆に、母猫と過ごした時間が短い子猫は、人や他の動物に対しての恐怖心や警戒心が強く、情緒不安定で攻撃性の高い傾向があります。
他にも、母猫との親密度が高ければ高い程、子猫の学習速度(物事を覚える速度)が早くなるようです。
兄弟猫とのふれあい
子猫は兄弟猫と遊ぶ事によって、噛むときなどの力加減や他の物との付き合い方などを覚えます。
他にも、複数で暮らす事によって、自分の気持ちを抑えたり共同生活の過ごし方といった協調性なども覚えます。
栄養状態
妊娠中の母猫や生まれた子猫の栄養が十分で無い場合、運動機能や平衡感覚が低くかったり、身体が弱く病気になりやすいといった傾向があります。
性格的にも、子猫の発達が遅れ学習能力に乏かったり、怖がりで攻撃性が高く、譲渡不安定になる傾向があるようです。
去勢・避妊
雌猫は雄猫に比べて、避妊を行ってもあまり性格が変わらないようです。
しかし、雄猫は去勢することによって攻撃性が弱くなり、甘えん坊になる傾向があります。
人との関係
1人の人としか接触が無い子猫よりも、複数の人と接触がある子猫の方が、友好度が高いといった研究結果が出ています。
他にも、「人とのふれあい」が1日15分の子猫よりも1日40分の方が人との友好度が高まるが、40分を超えてしまうと逆効果になる場合があるといった研究結果もあります。
生まれてからの経験や環境
「室内飼いの猫」は「外出自由の猫」に比べて、好奇心が強く飼い主に依存しやすいといった傾向があります。
他にも、アヒルと一緒に育った子猫は生涯を通してアヒルを獲物として攻撃しなかったり、自分の事を猫では無くアヒルと思うといった研究結果もあります。
猫の性格決定にとって大事な時期は?
「三つ子の魂百まで」と言うことわざがあるように、人間は三歳迄に性格が出来上がってしまい、年をとってもなかなか変わらないと言われています。
では、猫の場合は何歳迄に性格が出来上がるのでしょうか?
猫は行動のほとんどを「社会化期」と呼ばれる生後2週?12週(3ヶ月)の時期に母猫や兄弟猫、身の回りでの経験や環境などから学びます。
同じように、猫の性格も「社会化期」の生後2週?12週(3ヶ月)の時期に形成されます。
人なつっこい猫になって欲しいなら・・
では、どうすれば「人なつっこい猫」になってくれるのでしょうか?
猫の性格決定のしくみから導き出すと・・
- 父猫の性格が「友好的」・・先天的
- MIX(雑種)なら毛色は黒・・先天的
- 純血種ならアビシニアンやボブテイル・・先天的
- 「社会化期」に母猫に育てられた猫・・後天的
- 「社会化期」に兄弟猫とふれあった猫・・後天的
- 「社会化期」や妊娠中の母猫の栄養状態が良かった猫・・後天的
- 去勢をした雄猫・・後天的
- 「社会化期」に複数の人間と毎日40分前後ふれあった猫・・後天的
- 「室内飼い」の猫・・後天的
上記の条件を出来るだけ沢山満たしている猫が「人なつっこい猫」になると言えます。
ということは、「先天的な要因」は最初から決まっているので、「後天的な要因」を満たす事によって愛猫に「人なつっこい猫」になってもらうことが出来そうです。
しかし、猫にも個体差がありますので、必ず「人なつっこい猫」なる訳ではありません。
ですが、「社会化期」を過ぎてしまった猫の性格が全く変わらない訳でもありません。
人間に虐待された「人嫌いの猫」が優しい飼い主に出会って「人なつっこい猫」になったと言う話も数多くありますので、愛猫が「社会化期」を過ぎていても努力次第で全然大丈夫です。
猫の性格決定のしくみーまとめ
いかがでしたか。
愛猫を子猫から育てた経験を持っているなら、「そうそう」や「あるある」といった事もあったのではないでしょうか。
実は、我家のハナのお話で恐縮なんですが・・
ハナは生後1?2週位で母猫からはぐれてしまったところを私が保護して育てたので、「人なつっこい猫」になる条件はあまり満たしていませんでしたが、以外にもフレンドリーな「人なつっこい猫」に育っていました。
しかし、その後ハナの周りの環境が変わる事件がありました。
ハナを拾って6ヶ月後に引越をしたのです。
引越しの影響で、その頃のハナはかなりナーバスな状態でした。
そのうえ、引越し祝いに来てくれた友人の子供達に「追っかけまわされたり」「いじり倒されたり」したのがトラウマになったのでしょう。
その翌日から、「人嫌いの猫」に豹変してしまいました。
何が言いたいのかというと、猫は気まぐれでマイペースと言われていますが、以外と繊細な動物です。
我家のハナの話は悪い例ですが、私が経験したように「チョットした事」で猫の性格が激変することがあります。
※ハナにとっては「チョットした事」ではなかったのかもしれませんが・・(;^ω^)
愛猫の先天的な性格が違っていても、「社会化期」を過ぎていても、あなたの愛情次第でどうとでもなるということです。
※「社会化期」を過ぎた猫の常識を変えるには、それなりの努力が必要なのは言うまでもありません(;^ω^)
なので、愛猫にはたくさんの愛情を持って接してあげましょうね(*’ω’*)
話が右往左往しますが、「人嫌いな猫」で自分を含む数人だけに「人なつっこい猫」って割と良いもんですよ(*^-^*)