猫がパニックになりやすい動物と言われているのは、ご存知でしょうか?
では、ここで問題です。
- 猫の名前を呼び、声をかける
- やさしく撫でて、なだめてあげる
- 猫が落ち着くまで放っておく
- なんとか動きを止め、要因を取り除く
実は、このうち2つは正しい対象法なのですが、残りの2つは間違った対処法なんです。
もし、愛猫がパニック時を起こした際に間違った対処をしてしまうと、パニックがおさまるどころか、取り返しのつかないトラウマを抱えることになるかもしれません。
今回は、「パニックになりやすい猫の特徴」と「パニック時の対処法」についてまとめてみました。
パニック時の猫の行動
猫飼いの方なら経験されたことがあるかもしれませんが、猫はパニックになると以下のような行動を起こします。
- 突然暴れだす
- 走り回ったり飛び回ったりする
- 近くの人を攻撃する
- 「オシッコ」や「ウンチ」を漏らす
もちろん、猫がわざとこのような行動をとっているわけではありません。
突発的な外部要因による「不安」や「ストレス(恐怖・怒り)」などが原因で、「混乱」や「錯乱」といった不安定な心理状態に陥ってしまい、パニック行動を引き起こしてしまうんです。
しかし、同じような外部要因を受けても、「パニックになる猫」と「パニックにならない猫」がいます。
この差は一体どこにあるのでしょうか?
では、パニックになりやすい猫の特徴を見てみましょう。
パニックになりやすい猫の特徴
- 「怖がり」や「神経質」な性格の猫
- 他の猫と触れ合ったことがない猫
- 完全室内飼いの猫
- 外部要因に対する経験が少ない猫
- 家族以外の人に会う機会が少ない猫
- 過去にパニック行動を起こしたことがある猫
主に上記のような猫がパニックになりやすいのですが、心当たりはありませんか?
もちろん、愛猫がパニックになった際の対処法も大切なのですが、パニックを起こさないに越したことはありませんよね。
それに、「一度でもパニック行動を起こした猫は、他の猫よりもパニックに陥りやすい」と言われています。
なので、「パニックになりやすい猫の特徴」に心当たりがあるなら、
日頃からパニックの原因となる外部要因を取り除いてあげられるように心掛けましょう。
愛猫がパニックを起こした際の対処法
とは言っても、愛猫がパニックを起こさない保証なんて、どこにもありません。
それに、愛猫がパニック行動を起こしてから対処法を探していては、手遅れになってしまう危険性が高くなりますからね。
そうならないためにも、「愛猫がパニックを起こした際の対処法」を事前に知っておきましょう。
パニック中の対処法
まずは、パニック行動中の対処法です。
これは、「ケガ」や「窒息」など、命にかかわる危険性の度合いによって臨機応変に対応することが大切となります。
■ケガや窒息などの危険性がある時
「紐やレジ袋が首に絡まっている状態」や「家具などにぶつかる」など、愛猫の命にかかわるような危険性を感じたなら、
できるだけ早く愛猫の動きを止めて、危険要因を取り除いてあげなければなりません。
しかし、素手で捕まえようとすると、噛まれたり引っ掻かれたりして、飼い主さんがケガをしてしまうことがあります。
まずは、大きな「バスタオル」や「毛布」などの布を用意し、愛猫の身体をスッポリ包むようにかぶせ、それから危険物を取り除いたり、ケガの状態を確認しましょう。
猫は視覚を遮られると、大人しくジッとする習性があるので、かなり効果的です。
そうこうしているうちに、徐々に落ち着きを取り戻すことが多いので、愛猫が落ち着いたのを確認したら、そっと布から出してあげてくださいね。
■ケガや窒息などの危険性がない時
「大きな音にビックリして逃げる」や「身体にシールが貼り付いて慌てている」など、愛猫の命にかかわる危険性がないようなら、
パニックの要因を取り除くために、慌てて愛猫に近付くのは控えるようにしましょう。
というのも、愛猫が飼い主さんと気付かず、「近付いてくる人」に恐怖を感じてしまい、パニック状態を助長してしまうことがあります。
なので、隠れ込んだ場所から出てきたり、興奮状態がおさまって、愛猫が落ち着きを取り戻すまで手を出さない、近付かないのが賢明なんです。
それに、興奮した愛猫に噛まれたり、引っ掛かれたり、そのような二次被害も防げます。
つい愛猫が心配で手を出したくなると思いますが、そこはグッと堪えてください。
意外かもしれませんが、場合によっては愛猫が落ち着きを取り戻すまで、放っておくことが大切なんです。
パニック後の対処法
猫は一度パニックになってしまうと、表面状は興奮がおさまったように見えても、いつもと同じ精神状態ではないことが多いようです。
その証拠に、パニック後の猫は「狭い場所に隠れる」や「耳を横にして警戒状態を保つ」「小さな音にも反応する」など、日頃と違う行動が目立つようになります。
こんな状態の猫は、少しの刺激で再度パニック状態に陥ることが多いので、
1?2日間ほど猫に近付くことを控えたり、不意に驚かさないように、そっと見守ってあげましょう。
パニック時の愛猫に対する正しい対処法の答えーまとめ
それでは冒頭で出したクイズの答えですが、ここまで記事を読んでくれた方なら、もうお分かりですよね。
答えは、猫に「ケガ」や「窒息」などの危険性が「ある」か「ない」かによって変化します。
もし、愛猫に「ケガ」や「窒息」などの危険性を感じたら、
正しい対処法は、「4.なんとか動きを止め、要因を取り除く」となります。
そして、愛猫に「ケガ」や「窒息」などの危険性がないと判断できたら、
「3.猫が落ち着くまで放っておく」が正しい対処法になるんです。
このように、一口に「猫のパニック」と言っても、「状況」や「危険度」によって対処法は変わります。
対処する方法を見誤ると、愛猫に「怖い人」だと思い込まれたり、猫に深いトラウマを残してしまうこともあるので、くれぐれも気を付けてくださいね。
我が家でもコンビニの袋に首を突っ込んだハナがパニックに陥り、ベッドの下に潜り込んだことがあります。
ビニール袋が首に巻き付いて窒息するかもしれないので、慌ててマットレスを投げ飛ばし、ベッドを分解して助け出したのですが、
もし、誰も居ない時だったら・・と、思ったら、今でも「ゾッ!」とします(汗
それ以来、愛猫に危険が及びそうな物は、できるだけ出しっ放しにしないように心掛けるようになりました。
愛猫がパニックに陥った際の対処法も大切ですが、
猫がパニックになる「要因」や「行動」を予測して、事前に取り除いておくことが最も重要だと私は思っています。