【愛猫の健康と長生きのために】猫の痛みのサインを知っておこう!

「お腹が痛い」や「頭痛がする」「ケガをした」など、身体のどこかに痛みがあると憂鬱になりますよね。

それは「人」も「猫」も同じです。

 

それに、猫などの自然界で生きる動物は、しばしば痛みに「強い」や「鈍感」と言われることもありますが、

この噂には何か根拠があるわけでもなく、猫が痛みを感じる仕組みは人と同じということが分かってきました。

どうやら、「猫は痛みがあっても人に伝える術がない」や「猫の痛みのサインに人が気付きにくい」というのが、根拠のない噂が広まってしまった理由のようです。

 

やはり、愛猫に健康で長生きしてもらうためにも、いち早く飼い主である皆さんが「ケガ」や「病気」に気付き、早期治療に繋げるという心構えが重要なポイントになってくるでしょう。

今回は、そんな愛猫の「ケガ」や「病気」に少しでも早く気付けるように、猫の痛みの「サイン」や「特徴」について紹介したいと思います。

猫の痛みのサインに気付きにくいのは何故?

猫は痛くても人に頼らないのでケガや病気に気付きにくい

まず「痛み」とは、「ケガ」や「病気」などによる身体の「異変」や「危険」を知らせるためのサインです。

痛みがあると憂鬱ですが、もし身体の「異変」や「危険」を知らせるサインがなければ、生命の維持が困難な状態に陥っても、自分自身で気付くことができません。

では、猫の「痛み」に飼い主が気付きにくいのは何故でしょうか。

◆自分の身を守るために痛みを隠そうとする

猫は元来、縄張りを作るという習性があります。

その本能から、もし「ケガ」や「病気」で弱っている姿を「天敵」や「ライバル」に知られてしまうと、場合によっては生命に関わる危険性が高まってしまうので、「身を隠して回復を待つ」という意味を含んだ習性から、周りに痛みを隠そうとする傾向にあるようです。

それに、猫は大人になると群れを作らず単独行動をとる習性もあります。

なので、「仲間に助けを求める」といった概念が薄く、飼い猫になっても「飼い主に助けを求める」などの行動を起こそうとしないんです。

◆「恐怖」や「緊張」が痛みを感じにくくする

「気が付いたらケガをしていた」や「リラックスしたとき痛みに気付いた」という経験はありませんか?

これは、物事に集中していたり、興奮・緊張状態の際に現れやすい能力で、アドレナリンの過剰分泌などによって起こります。

この能力は人だけでなく、猫などの哺乳動物も持っているんです。

 

なので、猫は「ケガ」や「病気」によって生命の危険を感じていたり、気を許せない相手が近くにいると、一時的に痛みを忘れてしまうことがあります。

特に、動物病院といった日頃の環境と違う場所では、「恐怖」や「緊張」により痛みを忘れたり、感じなくなることが多いようで、獣医さんのような専門家でも見落としてしまうことは少なくありません。

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猫が痛みを感じている時の「サイン」と「行動」

猫がケガや病気によって痛みがあるときのサインや行動の特長

人が気付きにくい猫の痛みですが、飼い主が愛猫の「痛み」に気付くのが遅れてしまうと、その結果「病気の進行」や「ケガの悪化」に繋がっていまいます。

万が一に備えて、猫が痛みを感じている時に見せる「サイン」や「行動」を知っておきましょう。

◆移動の際に見られる痛みの「サイン」と「行動」

  • 高い所に上がろうとせず、ジャンプをしない
  • 「ずるずる」と足を引きずるように歩く
  • 「ひょこひょこ」した感じで、足を浮かせるように歩く
  • 足運びがぎこちなく、「よろよろ」と歩く
  • おもちゃなどで誘っても、飛びつかない
  • 急に行動範囲が狭くなる
  • 急に運動量が少なくなる

◆ジッとしている際に見られる痛みの「サイン」と「行動」

  • 普段は見向きもしない場所で休んでいる
  • 「狭い場所」や「薄暗い場所」を好んでジッとしている
  • 撫でると嫌がったり、唸ったりする
  • 同じ部位を気にして、グルーミングし続ける
  • ジッとしているのに寝ようとしない
  • 寒くないのに小さくうずくまっている
  • いつも行動する時間帯でも、寝床から出てこない

◆食事の際に見られる痛みの「サイン」と「行動」

  • 食事量が減少したり、食べなかったりする
  • 顔を傾けたりしながら、特定の歯だけで食事をする
  • 食べながら唸ったり、今までにない音を出す
  • 食事時間が明らかに長くなる
  • ご飯をこぼすようになる
  • 食事をしようとしない

◆トイレの際に見られる痛みの「サイン」と「行動」

  • トイレに行く回数が増える
  • トイレに行っても「おしっこ」や「ウンチ」をしない
  • 「おしっこ」や「ウンチ」をしながら鳴く
  • 「おしっこ」や「ウンチ」の量が減る
  • 「おしっこ」や「ウンチ」の色がいつもと異なる
  • トイレに間にあわず、他の場所で粗相をする

◆表情に見られる痛みの「サイン」と「行動」

  • ボーっとして、うつろな目をしている
  • 「まわりの音」や「呼びかけ」に気付かず、反応が薄い
  • つり目になるなど、表情がきつい
  • 目を合わせようとせず、そっぽを向く
  • ヒゲを後ろに反らせて、緊張している
  • 近寄ると表情がこわばり、唸る
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愛猫の痛みに「気付くコツ」と「その後のケア」ーまとめ

愛猫のケガや病気にいち早く気付くためのコツとその後のケア方法

いかがでしたでしょうか。

「病気の種類」や「ケガの箇所」「痛みの度合い」などにより、サインとして現れる「行動」や「様子」は様々ですが、

大切なのは、小さな変化を見逃さず、できるだけ早く気付いてあげることです。

 

そのためには、日頃の健康な状態である、痛みがない時の「行動」や「様子」を把握しておく必要があります。

しかし、「愛猫の日頃の行動や様子」を覚えているようで覚えていない、というのも少なくありません。

幸い、現在はスマートフォンなどの進化によって、手軽に「写真」や「動画」が残せるようになりました。

なので、「歩き方」や「食べ方」「寝相」など、「愛猫の日頃の行動や様子」を「写真」や「動画」に残しておき、「少し様子がおかしいかな?」と思った際に見比べてみましょう。

そうすれば、小さな変化にも気付きやすいので、「病気」や「ケガ」の早期発見に繋がります。

 

そして、もし「愛猫の日頃の行動や様子」の変化に気付いたら、日頃との違いを獣医さんに説明しやすいようにメモにまとめておいたり、スマートフォンなどで「写真」や「動画」を撮っておきましょう。

猫は「ケガ」や「病気」の種類によっては、「飲水量が増える」や「身体が熱い」「ぐったりしている」といった症状が現れることもあるので、このような情報も集めておくと獣医さんも診断しやすく、早期治療に役立ちます。

くれぐれも素人判断はせず、「おかしいかな?」と感じたら、できるだけ早く獣医さんなどの専門家の診断を受けさせてあげて下さい。

そうすれば、愛猫を「ケガ」や「病気」の苦しみから少しでも早く開放してあげられますし、「健康寿命の延長」や「長生き」にも繋がりますよ。