少し前までは、自由に外を出歩いている飼い猫も少なくありませんでした。
しかし、「いたずら」や「排泄」などでご近所の迷惑になるだけでなく、外には「交通事故」や「野良猫とのケンカ」「感染症」など、命に関わる危険もたくさん潜んでいるので、
「完全室内飼い」で猫と暮らしたい飼い主さんも多いのではないでしょうか。
今回は、猫の完全室内飼いについてまとめてみました。
肝心なのは外出をさせないこと
一度も外に出たことがない猫はそうでもありませんが、外の世界を知っている猫は鳴いたり、騒いだりして外に出たがることも少なくありません。
しかし、飼い主のあなたが「完全室内飼い」を決断したなら、愛猫がどんなに外に出たがっても、外に出さないことが肝心です。
何故かと言うと、いくら鳴いても騒いでも外に出られないことが理解できれば、徐々に諦めてくれることが多いんですよね。
ですが、愛猫に懇願されて「少しくらいなら・・」とたびたび外出を許してしまうと、
猫は「鳴けば外に出してもらえる。」と覚えてしまい、ちょっとやそっとでは諦めてくれなくなってしまいます。
なので、最初は辛いかもしれませんが、「愛猫に健康で長生きしてもらうため。」と心を鬼にして、愛猫との我慢比べに勝利できるように頑張って下さい。
愛猫が室内でも満足して暮らせる工夫をしてあげる
しかし、ただ外出を禁止するだけでは、ストレスを感じさせてしまう原因になります。
そこで大切なのが、室内だけの生活でも満足して暮らせるように工夫してあげることです。
では、猫にとって満足して暮らせる生活とはどんなものでしょうか。
十分な「ご飯」と「水」、安心で清潔な「トイレ」や「寝床」が揃っていれば満足してくれと言えるかもしれません。
確かに、ある程度歳を重ねた猫にとっては満足のいく環境かもしれませんが、活発な若い猫にとっては欲求が満たされず物足りないと感じることも多いことでしょう。
なので、愛猫が自由に運動できるように、上下運動も可能な「キャットタワー」や「キャットウォーク」などを用意してあげたり、危険を察知した際に隠れられる場所を作ってあげる、そういった配慮が大切です。
もちろん、飼い主さんの時間の許す限り「遊んであげること」や「甘えさせてあげること」も忘れないで下さいね。
室内であっても欲求が満たされ楽しめることが分かれば、徐々に外に出たがることもなくなるハズです。
過去の私の経験ーまとめ
もう30年位経つのですが、私が高校生の頃にゴン太という雄猫を飼っていました。
もともと野良猫だったゴン太は外の世界を知っていたので外に出たがることも多く、当時の住宅事情などもあり自由に外出を許していたのですが、大人になるとケガをして帰ってくることが増えていました。
そんなこともあり、できるだけゴン太を外出させないようにしていたのですが、
高校生だった私は家にいることも少なく、あまりゴン太のことをかまってあげられていませんでした。
それに、知識も少なく、室内環境も整えてあげられていませんでした。
当然のようにゴン太は外に出たがりますし、少しドアや窓が開いていると出て行ってしまうことも少なくありませんでした。
「ある程度の外出はしょうがない・・」という甘い考えもあったのですが、ある日、ゴン太は野良猫とのケンカで大怪我をしてしまいました。
そして、そのケガがもとで亡くなってしまったんです。
そんな経験をしているので、ゴン太の後に保護して飼い始めたジュニアやハナ・チョビからは「完全室内飼い」を心掛けています。
子猫のころから外出を許したことがないので外に出たがることもありませんし、ハナなんかは玄関から出そうとすると嫌がって家の中に逃げ込みます。
おかげで、ジュニアは享年20歳を全うしてくれましたし、ハナもチョビも健康で長生きしてくれています。
しかし、どうしても外に出たがる猫もいます。
ですが、愛猫に長生きしてもらい、末永く一緒に暮らしていくためにも、敢えて心を鬼にして外出を許さず、その分しっかり満足できる環境を整えてあげて、室内での生活に慣れさせてあげることが私は大切だと思っています。
愛猫の健康寿命を延ばすために、日頃の生活に気を配ってあげることは勿論、「完全室内飼い」という愛猫との暮し方も意識してみて下さいね。