愛猫がノミに寄生されていませんか？
我家の愛猫は「完全室内飼い」だからノミの心配は無いと思っていませんか？
残念ながら、「完全室内飼い」の猫にもノミが寄生している事があります。
あなたや家族の衣服や靴にくっついたノミがお家に入り込み、愛猫に寄生する可能性はそれほど低くありません。
一度、猫に寄生したノミは凄い勢いで数を増やします。
以下のような事に心当たりはありませんか？
- 愛猫がかゆそうに、しきりに身体をかいている
- 愛猫が身体や被毛を噛んでいる事が多い
- あなたや家族に謎の虫刺されが見つかった
もし心当たりがあるなら、愛猫の被毛をかきわけて見て下さい。
0.3?0.5?位の小さな白い粒や黒い粒が多数見つかった場合は、ノミに寄生されている可能性大です。
白い粒＝ノミの卵、黒い粒＝ノミの糞、の可能性があります。
湿らせたティッシュの上に黒い粒を置いてみて下さい。
ノミの糞には血液が含まれているので、水に濡れて赤くにじんでくればノミの糞に間違いありません。
ノミの生態と繁殖しやすい条件
ノミの生態
「ノミを1匹見たら、100匹いると思え」と言われるくらい繁殖能力が高い虫です。
- 卵・・0.3?0.5?の白い粒、2?5日程でふ化する
- 幼虫・・脱皮を繰り返し7?10日程でさなぎになる
- さなぎ・・2?3週間程で成虫になる
- 成虫・・寿命は2?4週間程、猫や人間の血を吸って繁殖する
ノミの成虫の寿命は2週間?1か月程ですが、メスはその間に数百個から数千個の卵を産みます。
まさに、ネズミ算式で爆発的に増えてしまうので、一度寄生されると駆除するのは簡単ではありません。
ノミの繁殖しやすい条件
ノミは意外とデリケートな面もあり、直射日光や低温、乾燥に弱く、猫や人などの動物に寄生しないと生きていけません。
しかし、気温20?30℃かつ湿度50?80%といった条件が揃えば、活発に繁殖を行います。
エアコンなどで温度・湿度管理された現在の住まいは、残念ながらノミの繁殖にも最適な状況と言えるでしょう。
猫に寄生するノミは人にも寄生する
ご存知かも知れませんが、猫に寄生するネコノミは人の血も吸います。
ノミは吸血する前に、血を固まりにくくする成分を含んだ唾液を注入します。
この唾液にかゆみを引き起こす成分が含まれているので、ノミに吸血されると赤く腫れてかなりのかゆさを感じるのです。
体質にもよるのですが、一部の人や猫はアレルギー性皮膚炎の症状を起こすこともあります。
これはノミの唾液に対するアレルギー反応で、強いかゆみと発疹の他にも、猫の場合は脱毛、人の場合は水疱といった症状が現れます。
たかがノミと軽く考えず、一刻も早い駆除が必要です。
愛猫からノミを駆除する方法
愛猫に寄生してしまったノミを駆除する方法は沢山あるのですが、あまり効果が期待出来ないものも多いので一つ一つご紹介していきます。
市販されているノミ取りグッズ
ペットショップやホームセンターなどで市販されているノミ取りグッズには以下のような物があります。
- ノミ取りシャンプー
- ノミ取り首輪
- ノミ取り粉
- 動物病院で扱っていないノミ駆除薬
様々なノミ取りグッズが手軽に購入出来るのですが、実はあまり効果は期待出来ません。
なぜかと言うと、市販の物は猫に何かあっては大変なので、安全性に重視を置いています。
なので、ノミに対しての効果も弱いのです。
市販のノミ取りグッズは気休め程度と思って間違いないでしょう。
我家のジュニアに市販のノミ取り首輪を付けた時は、首輪の周りの皮膚が荒れて被毛が抜けてしまいましたが、ノミは駆除出来ませんでした(T_T)
ノミ取り首輪を外してしばらくしたら、被毛が生えてきたので安心したのを覚えています。
ノミ取りクシ
普通のクシより目が細かく、ノミがひっかっかるクシの事です。
このノミ取りクシでブラッシングすると、ある程度のノミを取る事が出来ます。
しかし、愛猫に寄生しているノミを全て取り除く事は不可能です。
ノミの駆除薬が使えない場合のみ、シャンプーと併用すると効果があります。
お風呂でシャンプー
ノミ取りクシと併用すると効果的です。
お風呂でシャンプーする手順
- 愛猫の首より上の部分のノミを、ノミ取りクシを使って除去する
- 愛猫の首の回りにシャンプーの泡で首輪を作る（首の方に逃げてくるノミを泡でせき止めるため）
- 風呂桶（ぬるま湯）に愛猫を足からつけていく。
- 風呂桶から首だけが出ている状態にしてお湯の中で身体を洗う（ノミを溺れさせる）
- 最後に首まわりの泡を取り除き、もう一度洗う
この方法の良い所は、ノミだけでなくノミの糞や汚れも一緒に洗い流せる事ですが、お風呂嫌いの猫には難しい方法です。
動物病院でノミの駆除薬を処方してもらう
有名な駆除薬には、フロントラインプラスやアドバンテージプラスなどがあります。
愛猫の肩甲骨の間に1回分を垂らすだけで、約1か月効果が持続しますし、ほぼ100%の確率でノミを駆除する事が出来ます。
投薬の際は、念の為に獣医さんに使い方や注意事項を聞いてから使用して下さい。
もし愛猫に異常が見られた時は、直ぐにシャワーで洗い流す様にして下さい。
動物病院によっては飲み薬を処方してくれる場合もありますが、こちらも市販の物とは違って効果が高いので問題はありません。
ノミを見つけても「プチっ」と潰してはいけません。
もし潰したノミがメスなら、卵を飛び散らせてしまうので駆除になるどころか繁殖に手を貸すことになってしまいます。
ノミを見つけた場合は、粘着力の強いテープに付けてから処分しましょう。
お部屋の徹底的な掃除
ノミの卵やさなぎは簡単に死滅しません。
お部屋のラグやソファ、カーテンなどにノミの卵やさなぎが残っていると、そこから人や猫に寄生して増殖します。
しばらくの間は、猫ベッドなどの布類の洗濯や掃除機での掃除を徹底的に行い、ノミの卵やさなぎを残らず取り除くようにしましょう。
愛猫のノミを駆除する方法ーまとめ
愛猫のノミを駆除する方法はいくつもありますが、動物病院でノミの駆除薬を処方してもらうことをおススメします。
どの方法よりも効果が一番高いですし、なによりも手間がかかりません。
たかがノミとバカにしてはいけません。
ノミはパルトネラ菌や瓜実条虫などの病原体の媒介者なのです。
保有している猫に引っかかれると「猫ひっかき病」を発症し、リンパ節の腫れや痛み、発熱を起こします。
保有している猫に症状はありません。
猫だけでなく人にも寄生します。
腸内に寄生し、症状が悪化すると腸内で出血や炎症が起きる事があります。
あなたが思っている以上に「完全室内飼い」の猫でもノミに寄生されていることが多いので、一度愛猫のチェックをしてみて下さい。
もし、あなたや家族に謎の虫刺されがあればなおさらです。
