たかが便秘と侮らないで!猫の便秘の見分け方と予防法

「便意があるのにウンチが出ない」「お腹が張って苦しい」といった便秘の症状に、誰しも一度は苦しんだ経験があるのではないでしょうか。

猫も人と同じように「食生活」や「生活環境」などの変化によって、便秘になってしまうことがあります。

しかも、猫の「骨格」や「習性」から、他の動物に比べて便秘を発症しやすく、他の病気の症状の一つとして便秘になることも少なくありません。

今回は、軽く捉えてしまいがちな「猫の便秘」についてまとめてみました。

ただの便秘じゃないかも!?便秘に隠れる病気とは?

便秘による大量不良が原因でぐったりしている猫

たかが便秘といっても、便秘になってしまったからには、何かしらの原因が必ずあるはずです。

もちろん一過性の便秘という場合もあるのですが、病気が隠れているかもしれません。

便秘の原因になりやすい病気

猫は下記のような病気の症状の一つとして、便秘になることがあります。

  • 腎臓病・・脱水によりウンチが硬くなり、排泄障害が起こりやすい
  • 内蔵腫瘍・・腸などにできた腫瘍によって腸が狭くなり、ウンチが通りにくくなってしまう
  • 神経痛・・様々な身体の痛みによってトイレで気張れなくなり、スムーズに排泄ができない

慢性的な便秘が原因で発症してしまう病気

逆に、便秘が原因で発症してしまう病気もあります。

  • 巨大結腸症・・猫の骨盤は結腸(ウンチの出口)の近くにあるので、慢性的な便秘による宿便が続くと、結腸の肥大化に繋がりやすい動物です。この病気が重症化してしまった場合、開腹手術が必要となり、発見が遅れると命にかかわることもあります。
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猫の便秘の基礎知識

愛猫の便秘を防ぐためには飼い主が猫の便秘の基礎知識を知っておくことが大切

では、いち早く愛猫の便秘に気付いてあげられるために、猫の便秘の基礎知識をご紹介します。

便秘の疑いがある猫の行動

まず初めに、便秘の疑いがある猫の行動を知っておくことが大切です。

  • トイレにいる時間が長い
  • トイレを頻繁に出入りする
  • ウンチをしながら鳴く
  • ウンチが出た後もトイレから出てこない
  • ウンチの切れが悪い
  • ウンチをした後に吐く
  • ウンチの水分量が少なく細い
  • ウンチが硬く小さい
  • 頻繁に意味もなくお腹を舐める

ここで判断が難しいのが、「〇日ウンチが出ていないから便秘」と言い切れないことです。

ウンチの「量」や「回数」は個体差が大きいので、日頃から愛猫の「排便の周期」や「ウンチの状態」を把握しておくことが便秘の早期発見に繋がります。

便秘になりやすい猫

下記のような特徴を持つ猫は便秘になりやすいので、特に注意が必要です。

  • 高齢の猫・・「胃腸の機能」や「腹筋などの筋力」が衰えることで、排泄する力が低下してしまう
  • 運動量の少ない猫・・運動量が少ないと「内蔵機能」や「筋力」の低下に繋がるので、便秘になりやすい
  • 神経質な猫・・「トイレの清潔度・位置」や「周囲の環境」に影響を受けて、排泄を我慢してしまい便秘になりやすい
  • 身体が不自由な猫・・「先天性」や「事故」などによって、「骨盤の変形」や「腰椎の異常」があると排泄障害が起こりやすい

猫の便秘の治療法

◆内服薬の投薬

猫の便秘の種類に合わせて「腸の動きを活発にする薬」や「ウンチの水分量を増やす薬」を投薬することで、排便を促します。

◆浣腸の処方

猫の肛門から生理食塩水などの液体を注入し、腸の動きを活発にして排便を促す方法です。

◆用手排便によるウンチの排出

獣医さんが直接指を使い、猫の肛門から腸に詰まっているウンチをかき出します。

◆療法食への変更

猫の「体質」や「便秘の種類」に合わせた療法食に変更することで便秘の解消を図るのですが、素人判断で行ってしまうと逆効果になってしまうことがあるので、獣医さんの処方を受けましょう。

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愛猫の便秘を防ぐためのポイントーまとめ

未然に猫の便秘を防ぐために大切なポイント

日頃から愛猫が便秘にならない環境を心掛けておけば、病気を患っても早期発見に繋がるので、万が一の際も安心です。

では、猫の便秘を防ぐためのポイントをご紹介しましょう。

◆十分な飲み水を用意する

猫は他の動物に比べると飲水量が少なく、体内の水分が不足するとウンチが硬くなってしまい、その結果として便秘に繋がってしまうので、十分な水の量が飲める環境を作ってあげましょう。

猫の好みにもよりますが、猫に飲水量を増やすには「新しい水に入れ替える」「水を飲める場所を増やす」「水分量の多いキャットフードに替える」といった方法が効果的です。

◆トイレを清潔に保つ

猫には神経質な仔が多く、トイレが汚れていたり、トイレの場所が気に入らないと、排泄を我慢してしまうことがあります。

ウンチの我慢が慢性化すると便意を感じなくなってしまうので、愛猫が気持ちよくトイレを利用できる環境を作ってあげましょう。

◆毎日遊んであげる

運動量が少なくなると腸の動きが鈍くなるため、それが原因で便秘になりやすいのは「人」も「猫」も同じです。

特に、「寒い時期」や「高齢の猫」は運動量が少なくなりやすいので、1日5?10分程度でも遊んであげる習慣を作りましょう。

◆キャットフードの種類に注意する

現在は様々な用途に合わせたキャットフードが開発されていますが、製品によっては便秘になりやすい成分を含んでいることがあります。

それに、便秘の猫向けのキャットフードといっても成分によっては合わない猫もいるので、愛猫に合ったキャットフードを見つけてあげましょう。

日々の食べ物は猫の健康にとって非常に大切なので、獣医さんなどの専門家からプロのアドバイスを受けることをおススメします。

 

「たかが便秘」と侮りがちですが、奥に潜んでいる病気のサインかもしれませんし、便秘が慢性化することで発症してしまう病気もあります。

猫は自分の体調悪化を知らせる術を持っていないので、飼い主のあなたが注意してあげないと発見が遅れてしまいます。

それに、愛猫の「排泄周期」や「排泄量」などを知っておけば、体調の変化に気付きやすく、早期発見にもつながるので、日々の生活から細心に配慮して見守ってあげるように心掛けて下さいね。

2 件のコメント

  • 今日も勉強になりました。ありがとうございます。

    確かに、猫はしゃべれませんから。自分の体調不良を訴えられないからこそ、私たち飼い主が気づいてあげなきゃいけないんですね。

    • Ran Ranさん メッセージありがとうございますm(_ _)m

      愛猫達に健康で長生きしてもらう為にも、
      お互い、日頃の体調には気を配ってあげましょうね(^^♪